半導体ってなんぞ?

もともと半導体は正確に爆撃を行うための計算能力をたかめるため、軍に必要とされた。

次第に電卓やコンピュータの部品として民間にも広がりを見せていった。

 

今やPC、スマホから冷蔵庫やエアコン、自動車までありとあらゆるものに半導体

搭載されている。

近年では生成AIの台頭でより需要が高まると言われている。

 

半導体は設計と製造が分かれており、一企業がすべての工程を行うわけではない。

理由は、製造にかかる人件費がや、最新の設備を整えるのに莫大な投資が必要だからだ。

製造を行う企業はアジアに集中している。

熊本にも工場ができた台湾のTSMCは、世界最大の半導体製造企業だ。

携帯で馴染みのあるサムスン半導体製造を担っている。

アメリカや欧州の企業が設計し、これらのアジアの工場で半導体が作られる。

政府の補助金が手厚いのだ。国策としてTSMCは作られた。

アメリカでも工場を作る動きがあったものの、ほとんどコストが理由で撤退している。

トランプさんがアメリカに工場を作る!と言っているが実現してもうまくいくのか、、、?と

疑問に思うところだ。


一時期、レアアースが中国に独占されている!と騒がれていたものだが、

資源と同じくらい重要なのが、半導体を作る装置だ。

この装置は一部の企業しか作れないので、中国はそれを輸入するほかない。

 

半導体の製造は複雑に国と国、企業と企業の事情が絡み合っており、

もしレアアースの輸出を中国がやめたらどうなるか。

中国に半導体が入らなくなる。もっとも半導体を必要としているであろう国にである。

自国だけでは、半導体を作ることはできない。

自分の首を絞めるようなことはしないだろう。

 

さて、日本はどうなるか。

半導体の製造工場が続々とできている。熊本の工場ができたのは、耳に新しいが

宮城にも台湾の企業の半導体工場ができる予定だ。北海道にもラピダスの工場が

できる。

台湾有事に備えたリスク分散、円安、人件費の安さが理由であり、安全保障の点でも必要なことだろう。

 

半導体は石油と同じ。安定して供給されることが重要だ。

工場建設の今後の動きにも注目したい。